2013年2月27日水曜日
Windows PowerShellのコマンドレットのサンプルが充実している件について
こんばんわ。
このブログを読んでいる少数の読者さん、Windows PowerShell使ってますか?
ちなみに、自分は使ってない。
少し手を出しては、「なんか使いづらい」「なんか違う」「気分が乗らない」と放り出して、古き良き(?)cmd.exeに戻ってばかり。
でも、それじゃダメだ、せっかく用意されている便利ツールをもったいない。
……と思って使い始めている。
Windows PowerShellはオブジェクトベースのターミナル。
扱うオブジェクトというのは.net Frameworkのオブジェクトのため、C#やVBを使用している人ほど便利に扱えるツールになっている。
コマンドレットを打って返ってくるのは皆.net Frameworkで使い慣れたオブジェクトばかり。
.batファイルの不親切で不十分なコマンドを並べて唸るより、スマートでパワフルな.net Frameworkの基本オブジェクトを使ったほうが断然楽だ。
もちろん、何事でも慣れるには少し時間がかかる。
初心者にとっては、ヘルプとサンプルの充実っぷりが重要になってくる。
Windows PowerShellはどうか?
cmd.exeで使用したことのあるhelpコマンドはget-helpコマンドレットとして生まれ変わり、より詳細なヘルプを提供してくれる。
とはいえ、何もオプションを付けずにget-helpを使用しても、大した情報は得られない。
-examplesあるいは-detailもしくは-fullのオプションをget-helpコマンドレットをつけることで、詳細な、整備されたヘルプとサンプルを入手することができる。
MSDNドキュメントもびっくりするほどの量。
特に注目すべきはそのサンプル(例)の数。
get-helpのサンプルですら、なんと15例も存在して動作の詳細を日本語で説明してくれている。
下手にGoogleで検索するよりもよっぽど詳細で信頼性のある情報が手に入る。
これを整備する手間と苦労を考えると、さすがマイクロソフト、と唸らされる。
Rubyの公式ドキュメントもこれぐらいがんばってくれたらなー。
(おわり)
2013年2月26日火曜日
地元の本屋の思い出とか
とりとめのない、オチもない話を書くよ。
今日、地元の本屋に行った。
自分は初めてのバイトをそこで1年間だけしたことがあり、なんか気まずいので普段は行かない。
それも10年前のことだ。改めて書くとなんつー過去だ。
社員の顔もアルバイトの顔も覚えておらず、多分向こうもほとんどが入れ替わっているはず。唯一強烈なキャラクターを誇っていた社長の奥さんがまだいることがわかるくらい。
今思うと、よく雇ってくれたと思う。
当時は大学2年で、親からバイトでもして社会経験積めとせっつかれていた。
そして姉が勝手にバイトの面接の段取りをつけてきたのがその本屋だ。
振り返ると異常だ。
その頃の自分はでっかい銀縁眼鏡をして、キモオタのステレオタイプみたいな服を着てた。
半分以上は親が買っていたのと親戚のお下がり。ひどい。
今でも大して変わってない。
ダボダボのTシャツを着て汗を流しながら、面接官だった社長の奥さんに「好きな本は?」「村上春樹です」「あー最近人気よねー、どういうところが好きなの?」とか聞かれたのを覚えている。
その時なんて答えたのかは、はっきりと覚えていない。
本当に、よく雇ってくれたなと思う。
人出が足りていない感じでもなかったのに。
バイトの初期はずっと返本作業をしていた覚えがある。
シュリンクがある本はシュリンクを破いて、バーコードリーダーで読む。
本を箱に詰める。詰める。できるだけ本が傷まないよう綺麗になおかつ箱の体積が無駄にならないように木組みパズルをするのかのように詰める。
あとは清掃、そしてレジ。
ポップを書くようなセンスもなく、絵もかけず、字も下手だった。
なので、他のアルバイトや社員が作ったポップをラミネートにかけ、切り取り、所定の場所に貼り付けるなど。
高所作業で重宝されていた気がする。
わからないこと焦ったことはすべて社員に回した。まあ、それはいい。アルバイトが客の前でテンパるよりマシだ。
箒とちりとりを扱うのが苦手で馬鹿にされた覚えなどある。
あと、包装が下手くそすぎて社員からも客からもひどい目付きで睨まれた覚えがある。
客とトラブルを起こした覚えはほとんどない。
いわゆる真面目系クズだったので、真面目さが取り柄としてなんとかなっていたような気がする。
半年くらいして自分に近い感じの学生がまたバイトに入ってきた。
もしかすると社長の奥さんは「仕事が出来そうな奴」よりも「本を読んでそうな真面目そうな奴」を採用していたのかもしれない。
1年経過してちょうど慣れてきて、社員や他のバイトと食事に行くようになったあたりで辞めた。
自分の学部は工学系で、大学のコマ数が多くシフトに入れなくなったり、クラブ活動を優先したくなったりしたからだ。
その後は大学の学内のバイトなどで適当に過ごしていた。
ここでの接客の経験がたぶん、自分の糧になっている気がしないでもない。
その後ドラッグストアとかでもバイトしたりした。
キモオタでコミュ障でもバイト経験が4つぐらいになると、なんとかなるようになる。
これはマジで。
そういう自分にとって色々思い出のある本屋に今日行った。
何か面白い本がないか(というか暇つぶしに)ぶらぶらしていたら、社員やアルバイトの雑談が耳に入ることに気づいた。
たぶん昔もこうだったんだろう。
昔も今も相当なコミュ障でまともに雑談なんて出来なかったので、周りの社員やバイトが雑談している中ひたすら箱を閉じる機械をガチャガチャやったり、スリップを分けたりしていた気がする。
なんで雑談が気になったか、ということが帰ってから気になった。
よく行く3店舗ほどの大型書店では店員が雑談しているところなんて見たことも聞いたこともないからだ。
もっと言うなら、コンビニのバイトですら雑談しているところをほとんど見たことがない。
利益をあげようと必死になってるところは、どこも真面目過ぎる。
その本屋は新書や雑誌はともかく、漫画の品揃えが面白い。良い、じゃない。面白い。
「お、通ぶったところを出そうとしているな」とか「あ、これは完全コミック担当の趣味だな」とか「これは出版社の営業に負けたな」というのが目に見えてわかるからだ。
大型書店だとそういうのはあまりない。データに従って素直に並べるだけ並べていく。
地元の小規模なチェーンだけれど、たぶん経営がギリギリなんだろう。
気づいたら店舗がなくなったりしている。
ライトノベルの揃えは悪くないどころかむしろいいし。
漫画も前述したように面白いし、コミック担当の好みに近い。
応援して積極的に金を落としたほうがいいのかもしれない。
それでもいろんな思い出とか恥ずかしさとかがあって、結局そこの本屋で買い物をするのは年に1,2回、1000円くらいになってる。
それだけ。
今日、地元の本屋に行った。
自分は初めてのバイトをそこで1年間だけしたことがあり、なんか気まずいので普段は行かない。
それも10年前のことだ。改めて書くとなんつー過去だ。
社員の顔もアルバイトの顔も覚えておらず、多分向こうもほとんどが入れ替わっているはず。唯一強烈なキャラクターを誇っていた社長の奥さんがまだいることがわかるくらい。
今思うと、よく雇ってくれたと思う。
当時は大学2年で、親からバイトでもして社会経験積めとせっつかれていた。
そして姉が勝手にバイトの面接の段取りをつけてきたのがその本屋だ。
振り返ると異常だ。
その頃の自分はでっかい銀縁眼鏡をして、キモオタのステレオタイプみたいな服を着てた。
半分以上は親が買っていたのと親戚のお下がり。ひどい。
今でも大して変わってない。
ダボダボのTシャツを着て汗を流しながら、面接官だった社長の奥さんに「好きな本は?」「村上春樹です」「あー最近人気よねー、どういうところが好きなの?」とか聞かれたのを覚えている。
その時なんて答えたのかは、はっきりと覚えていない。
本当に、よく雇ってくれたなと思う。
人出が足りていない感じでもなかったのに。
バイトの初期はずっと返本作業をしていた覚えがある。
シュリンクがある本はシュリンクを破いて、バーコードリーダーで読む。
本を箱に詰める。詰める。できるだけ本が傷まないよう綺麗になおかつ箱の体積が無駄にならないように木組みパズルをするのかのように詰める。
あとは清掃、そしてレジ。
ポップを書くようなセンスもなく、絵もかけず、字も下手だった。
なので、他のアルバイトや社員が作ったポップをラミネートにかけ、切り取り、所定の場所に貼り付けるなど。
高所作業で重宝されていた気がする。
わからないこと焦ったことはすべて社員に回した。まあ、それはいい。アルバイトが客の前でテンパるよりマシだ。
箒とちりとりを扱うのが苦手で馬鹿にされた覚えなどある。
あと、包装が下手くそすぎて社員からも客からもひどい目付きで睨まれた覚えがある。
客とトラブルを起こした覚えはほとんどない。
いわゆる真面目系クズだったので、真面目さが取り柄としてなんとかなっていたような気がする。
半年くらいして自分に近い感じの学生がまたバイトに入ってきた。
もしかすると社長の奥さんは「仕事が出来そうな奴」よりも「本を読んでそうな真面目そうな奴」を採用していたのかもしれない。
1年経過してちょうど慣れてきて、社員や他のバイトと食事に行くようになったあたりで辞めた。
自分の学部は工学系で、大学のコマ数が多くシフトに入れなくなったり、クラブ活動を優先したくなったりしたからだ。
その後は大学の学内のバイトなどで適当に過ごしていた。
ここでの接客の経験がたぶん、自分の糧になっている気がしないでもない。
その後ドラッグストアとかでもバイトしたりした。
キモオタでコミュ障でもバイト経験が4つぐらいになると、なんとかなるようになる。
これはマジで。
そういう自分にとって色々思い出のある本屋に今日行った。
何か面白い本がないか(というか暇つぶしに)ぶらぶらしていたら、社員やアルバイトの雑談が耳に入ることに気づいた。
たぶん昔もこうだったんだろう。
昔も今も相当なコミュ障でまともに雑談なんて出来なかったので、周りの社員やバイトが雑談している中ひたすら箱を閉じる機械をガチャガチャやったり、スリップを分けたりしていた気がする。
なんで雑談が気になったか、ということが帰ってから気になった。
よく行く3店舗ほどの大型書店では店員が雑談しているところなんて見たことも聞いたこともないからだ。
もっと言うなら、コンビニのバイトですら雑談しているところをほとんど見たことがない。
利益をあげようと必死になってるところは、どこも真面目過ぎる。
その本屋は新書や雑誌はともかく、漫画の品揃えが面白い。良い、じゃない。面白い。
「お、通ぶったところを出そうとしているな」とか「あ、これは完全コミック担当の趣味だな」とか「これは出版社の営業に負けたな」というのが目に見えてわかるからだ。
大型書店だとそういうのはあまりない。データに従って素直に並べるだけ並べていく。
地元の小規模なチェーンだけれど、たぶん経営がギリギリなんだろう。
気づいたら店舗がなくなったりしている。
ライトノベルの揃えは悪くないどころかむしろいいし。
漫画も前述したように面白いし、コミック担当の好みに近い。
応援して積極的に金を落としたほうがいいのかもしれない。
それでもいろんな思い出とか恥ずかしさとかがあって、結局そこの本屋で買い物をするのは年に1,2回、1000円くらいになってる。
それだけ。
2013年2月24日日曜日
最近読んだライトノベル
また溜まってきたので、まとめて紹介するよ。
アニメ化した際、原作も面白いよ!という意見は聞いていたもものすっかり忘れていた作品。
アニメも途中で見なくなっちゃったし、改変されたアニメのタイトルも忘れた。あ、今調べて思い出した。モーレツ宇宙海賊だった。
作者は非常に年季の入ったライトノベル作家。作品に妖精作戦って、いつの時代の作品だ。読んでないけど。
作品としては、非常に丁寧に書かれた小規模なスペース・オペラという感じ。
技術や戦術が細かく書かれているところもあれば、おいおい都合良すぎるだろというところもあり、平均するとフラットになる。
ちょっと惜しいのが登場人物の感情の動きが弱く、ドラマ性があんまり感じられないこと。
味方も敵も地団駄を踏んで悔しがったりするようなことがない。カタルシスが少ない。
これ絶体絶命の窮地じゃないのってシーンでもニヒルに感じるほど落ち着いてる。
まだ既刊の最後まで読み終わっていないけれど、アニメの評判が高いのはアニメスタッフのおかげなのかも。
3点。
これはライトノベルじゃない気がするが、まあいいや。
これもアニメ化した作品。NHK教育で。
確かほとんど漏らさず見ていた覚えがある。
同著者の作品、精霊の守り人のアニメが圧倒的な良作で、なおかつ原作の守り人シリーズも面白かったので、それにつられて読んだ。
ちなみに精霊の守り人のDVD-BOXはどういうわけか非常に安い。買って損はない作品なので興味があったら買うことをオススメする。
話を戻して獣の奏者の感想。
アニメを見た身からすると、非常に駆け足な展開に感じた。
主人公エリンの人情味のある感情の動きが弱く、一方、誠実さと獣に対する熱意、それをめぐる苦悩が強い。そのためあまり感情を移入できない。
読んでいて気づいたのだけれど、この作品の裏に流れているテーマは守り人シリーズとほとんど同じだった。
神話の時代の終わりとその転換で活躍、翻弄される人たちについてというもの。
作者が民俗学をやっているせいなのかな?たぶん特有な民俗学を学ぶ中で、独自の文化が科学と現代文化に乱され変わっていくという流れを何度も知ったんだろう。
まだ読んでいる途中だけれど、テレビ化されていない3巻からは、暴力と政治、国家間の話が出てきてより守り人シリーズに近づいていく。
そういえば守り人シリーズも1巻とそれ以降じゃ話の流れが大きく違ったかな。
自分としては、緊迫感のあるスケールの大きな話のほうが好きなので、好都合だけれど。
3点。
出だしが「おいおいテンプレ過ぎるだろ」と思わせるものだったけれど、それを乗り越えると読み進められる。
あらすじとしては……あまり語るところがない。
ファンタジーとバトルとエロと萌えがどれも60点に揃えられており、ある意味安定して読める。
どの要素も高得点を弾き出さない一方、落第することもないので心が癒される。
今ストーリーを脳内で確認してみると、風呂敷が広げられすぎたり、何らかのインフレが起こっていないことに気づいた。これは好印象。
ファンタジーとバトルが入ると、慣れていない作者はどうしてもジャンプ掲載の漫画のようにパワーなり世界観なりのインフレが起こって収集がつかなくなる。その挙句伏線が放置されるようになったり。
そういったことがない。非常に地道。しっかりと話の枠組みを作って書いているのかな?
その分ダイナミックさに欠けるけれど、枠が壊れて収集がつかなくなった挙句尻すぼみになるよりマシ。
最新刊で大きな進展があったらしいので、また読まないと。
3点。
あー、カントクの絵は非常に可愛い。文句のつけようがない。
これほどのイラストレーターがイラスト担当になるなら、確実に作品が面白いはず。
最近のライトノベル出版社は作品のヒットに対する期待度でイラストレーターをあてがうので、表紙買いでハズレを引くことは少なくなってきた。
かわいいイラスト=面白いライトノベル、だ。
読み始めて戸惑った。この作者、文体がかなりトリッキーだ。
特に1巻はその傾向が強く、トリッキーさを抑えきれていない。
少し竹宮ゆゆこに近いかなと思ったけれどあの作者は青春のドタバタを書く一方でこっちは変態を書いている。
文体と書く内容が案外マッチしていて、慣れるとスラスラ読み進めることが出来るようになった。
あらすじとしては、願いを叶える質の悪い猫の神様?みたいなのがいて、それに翻弄される変態の主人公とヒロインズという感じ。
この主人公の動きが珍妙で、毎巻ごとに身近なヒロインを落とす。それを繰り返してる。いい加減首がしまるというのに。
そろそろ閉める余地がなくなってきて修羅場が近いので、このまま終わるのか、それともまだまだドタバタが続くのか、予想できない。
4点。
有名作品。
2回もアニメ化したし。もしかしてそれ以上してるのかな?
甘い萌えとほんのりのエロがずーっと続くだろうなと予想してはいたけれど、予想が一切はずれなかった。
胸焼けするくらいずーっと続く。
そのため途中で読むのをやめてしまった。起伏が少ないし、あっても予定調和なので。
こういう作品がライトノベル界にて何作か常に連載されていることは大切なので、作品を否定する気はない。むしろ存在してくれてありがとうと言いたい。
精神の糖分がなくなったらまた読もうと思う。
2点。
うーん、あんまり覚えてないぞ。
読んだのが結構前なのと、そんなに面白くなかったのとで。
最終巻まで読みきったはいいのだけれど、終わり方が非常に平凡だった。
12巻まで続けずに5巻ぐらいまでに話を圧縮したらさぞかし面白いものになったんだろうな、と思ったり。
2点。
お、劇場版の小説が出ているのか、ぐらいしか考えずに読んだ。
以前別のストライクウィッチーズの小説を読んだときは、「なんだこの出来の悪いSSみたいな話の連続は」とか思って覚えがある。
一方今回はそんなこともなくてよかった。
劇場版の話に非常に忠実。安心して読めた。
3点。
市の図書館はどういうわけかフルメタの入庫スピードが非常に早い。
おかげで購入せずにすぐ新刊を読むことができる。ありがたい事この上ない。
それにしても、毎巻読むたびに感心させられる。
アニメ化3回、大団円で終わった大人気のシリーズ。
そのスピンオフをよくもここまで綺麗に、なおかつフルメタの色を消さずに書けるなぁ、と。
原作者がバックにいるとはいえ、ファンを満足させるスピンオフってそうそうない。
それとも賀東招二の脚本力なんだろうか。
このままフルメタを楽しませ続けてくれたら何も文句のつけようがない。
4点。
今回の紹介はこれぐらいで。
ミニスカ宇宙海賊
笹本 祐一
朝日新聞出版
売り上げランキング: 22,459
朝日新聞出版
売り上げランキング: 22,459
アニメ化した際、原作も面白いよ!という意見は聞いていたもものすっかり忘れていた作品。
アニメも途中で見なくなっちゃったし、改変されたアニメのタイトルも忘れた。あ、今調べて思い出した。モーレツ宇宙海賊だった。
作者は非常に年季の入ったライトノベル作家。作品に妖精作戦って、いつの時代の作品だ。読んでないけど。
作品としては、非常に丁寧に書かれた小規模なスペース・オペラという感じ。
技術や戦術が細かく書かれているところもあれば、おいおい都合良すぎるだろというところもあり、平均するとフラットになる。
ちょっと惜しいのが登場人物の感情の動きが弱く、ドラマ性があんまり感じられないこと。
味方も敵も地団駄を踏んで悔しがったりするようなことがない。カタルシスが少ない。
これ絶体絶命の窮地じゃないのってシーンでもニヒルに感じるほど落ち着いてる。
まだ既刊の最後まで読み終わっていないけれど、アニメの評判が高いのはアニメスタッフのおかげなのかも。
3点。
獣の奏者
これはライトノベルじゃない気がするが、まあいいや。
これもアニメ化した作品。NHK教育で。
確かほとんど漏らさず見ていた覚えがある。
同著者の作品、精霊の守り人のアニメが圧倒的な良作で、なおかつ原作の守り人シリーズも面白かったので、それにつられて読んだ。
ジェネオン・ユニバーサル (2010-08-25)
売り上げランキング: 21,166
売り上げランキング: 21,166
ちなみに精霊の守り人のDVD-BOXはどういうわけか非常に安い。買って損はない作品なので興味があったら買うことをオススメする。
話を戻して獣の奏者の感想。
アニメを見た身からすると、非常に駆け足な展開に感じた。
主人公エリンの人情味のある感情の動きが弱く、一方、誠実さと獣に対する熱意、それをめぐる苦悩が強い。そのためあまり感情を移入できない。
読んでいて気づいたのだけれど、この作品の裏に流れているテーマは守り人シリーズとほとんど同じだった。
神話の時代の終わりとその転換で活躍、翻弄される人たちについてというもの。
作者が民俗学をやっているせいなのかな?たぶん特有な民俗学を学ぶ中で、独自の文化が科学と現代文化に乱され変わっていくという流れを何度も知ったんだろう。
まだ読んでいる途中だけれど、テレビ化されていない3巻からは、暴力と政治、国家間の話が出てきてより守り人シリーズに近づいていく。
そういえば守り人シリーズも1巻とそれ以降じゃ話の流れが大きく違ったかな。
自分としては、緊迫感のあるスケールの大きな話のほうが好きなので、好都合だけれど。
3点。
精霊使いの剣舞
志瑞 祐
メディアファクトリー
売り上げランキング: 38,695
メディアファクトリー
売り上げランキング: 38,695
出だしが「おいおいテンプレ過ぎるだろ」と思わせるものだったけれど、それを乗り越えると読み進められる。
あらすじとしては……あまり語るところがない。
ファンタジーとバトルとエロと萌えがどれも60点に揃えられており、ある意味安定して読める。
どの要素も高得点を弾き出さない一方、落第することもないので心が癒される。
今ストーリーを脳内で確認してみると、風呂敷が広げられすぎたり、何らかのインフレが起こっていないことに気づいた。これは好印象。
ファンタジーとバトルが入ると、慣れていない作者はどうしてもジャンプ掲載の漫画のようにパワーなり世界観なりのインフレが起こって収集がつかなくなる。その挙句伏線が放置されるようになったり。
そういったことがない。非常に地道。しっかりと話の枠組みを作って書いているのかな?
その分ダイナミックさに欠けるけれど、枠が壊れて収集がつかなくなった挙句尻すぼみになるよりマシ。
最新刊で大きな進展があったらしいので、また読まないと。
3点。
変態王子と笑わない猫。
さがら 総
メディアファクトリー
売り上げランキング: 22,082
メディアファクトリー
売り上げランキング: 22,082
あー、カントクの絵は非常に可愛い。文句のつけようがない。
これほどのイラストレーターがイラスト担当になるなら、確実に作品が面白いはず。
最近のライトノベル出版社は作品のヒットに対する期待度でイラストレーターをあてがうので、表紙買いでハズレを引くことは少なくなってきた。
かわいいイラスト=面白いライトノベル、だ。
読み始めて戸惑った。この作者、文体がかなりトリッキーだ。
特に1巻はその傾向が強く、トリッキーさを抑えきれていない。
少し竹宮ゆゆこに近いかなと思ったけれどあの作者は青春のドタバタを書く一方でこっちは変態を書いている。
文体と書く内容が案外マッチしていて、慣れるとスラスラ読み進めることが出来るようになった。
あらすじとしては、願いを叶える質の悪い猫の神様?みたいなのがいて、それに翻弄される変態の主人公とヒロインズという感じ。
この主人公の動きが珍妙で、毎巻ごとに身近なヒロインを落とす。それを繰り返してる。いい加減首がしまるというのに。
そろそろ閉める余地がなくなってきて修羅場が近いので、このまま終わるのか、それともまだまだドタバタが続くのか、予想できない。
4点。
乃木坂春香の秘密
五十嵐 雄策
メディアワークス
売り上げランキング: 300,622
メディアワークス
売り上げランキング: 300,622
有名作品。
2回もアニメ化したし。もしかしてそれ以上してるのかな?
甘い萌えとほんのりのエロがずーっと続くだろうなと予想してはいたけれど、予想が一切はずれなかった。
胸焼けするくらいずーっと続く。
そのため途中で読むのをやめてしまった。起伏が少ないし、あっても予定調和なので。
こういう作品がライトノベル界にて何作か常に連載されていることは大切なので、作品を否定する気はない。むしろ存在してくれてありがとうと言いたい。
精神の糖分がなくなったらまた読もうと思う。
2点。
まよチキ!
あさの ハジメ
メディアファクトリー
売り上げランキング: 94,916
メディアファクトリー
売り上げランキング: 94,916
うーん、あんまり覚えてないぞ。
読んだのが結構前なのと、そんなに面白くなかったのとで。
最終巻まで読みきったはいいのだけれど、終わり方が非常に平凡だった。
12巻まで続けずに5巻ぐらいまでに話を圧縮したらさぞかし面白いものになったんだろうな、と思ったり。
2点。
ストライクウィッチーズ劇場版 還りたい空
南房 秀久
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-03-31)
売り上げランキング: 40,659
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-03-31)
売り上げランキング: 40,659
お、劇場版の小説が出ているのか、ぐらいしか考えずに読んだ。
以前別のストライクウィッチーズの小説を読んだときは、「なんだこの出来の悪いSSみたいな話の連続は」とか思って覚えがある。
一方今回はそんなこともなくてよかった。
劇場版の話に非常に忠実。安心して読めた。
3点。
フルメタル・パニック・アナザー
大黒 尚人
富士見書房 (2011-08-20)
売り上げランキング: 11,702
富士見書房 (2011-08-20)
売り上げランキング: 11,702
市の図書館はどういうわけかフルメタの入庫スピードが非常に早い。
おかげで購入せずにすぐ新刊を読むことができる。ありがたい事この上ない。
それにしても、毎巻読むたびに感心させられる。
アニメ化3回、大団円で終わった大人気のシリーズ。
そのスピンオフをよくもここまで綺麗に、なおかつフルメタの色を消さずに書けるなぁ、と。
原作者がバックにいるとはいえ、ファンを満足させるスピンオフってそうそうない。
それとも賀東招二の脚本力なんだろうか。
このままフルメタを楽しませ続けてくれたら何も文句のつけようがない。
4点。
今回の紹介はこれぐらいで。
2013年2月12日火曜日
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